死からの逃避、願望としての消滅

灼眼のシャナ (電撃文庫)

灼眼のシャナ (電撃文庫)

最近はやりの「現代学園異能(仮称)」の代表作。
以前は全然関心なくて、テレビアニメもスルーしていたのだが、どこかで「『ボクのセカイをまもるヒト (電撃文庫 (1168))』は『灼眼のシャナ (電撃文庫)』のパロディだ」というようなコメントを見かけて気になり、とりあえず1巻だけ読んでみた。
実際に読んでみると、同じジャンル(?)というかパターンを踏まえているので、似ているといえば似ているのだが、取り立ててこの2作品だけを関連づけるほどのことはないと思った。
『シャナ』を読んで「うまいなぁ」と思ったのは、腥さを徹底的に排除しているところだ。「腥」という漢字を「月」と「星」に分解してしまったような感じ。この物語では人は全然死なないし、死なないから屍体が腐敗して悪臭を発することもない。なんと清潔ですがすがしいことだろう。でも、これで本当にいいのだろうか?
どうも手放しでは賞讃できないのだけれど、だからといって嫌悪しているわけでもなくて、何とも言えない読後感だった。続けて2巻以降を読めばもう少しまとまった感想文が書けるかもしれない。いや、書けないかもしれない。ああ、ぐだぐだだ。
ぐだぐだになったついでに意味不明のリンク。