「今のライトノベル界をどうにかしてくれ」と言う前に読者ができるたった一つの冴えたやり方

おお、かっこいい見出しだ。でもそんなたった「たった一つの冴えたやり方」など思いつくわけもない。思いついた人はコメント欄か何かで教えてください。
以下、雑談。

リンク先3では「劣化」してるかどうかはわかりませんが、「コピー」を批判するのには賛同できません。と書かれているが、1及び2で批判されているのは、まさに「劣化」の部分だと思われる。よって、「コピー」を擁護するのではなくて、「劣化」を擁護するか、または、「劣化」という事実はないと主張するのでなければ、反論にはならないのではないか。
劣化コピーの問題と関係しているかどうかはわからないが、一つのエピソードを紹介しておこう。
以前、「現代学園異能」というフレーズについて疑問があり、平和氏に、『ねらわれた学園』は現代学園異能にカテゴライズされるのかどうか、と尋ねたことがある。それに対する平和氏の回答は明晰で「『現代学園異能』というのは『灼眼のシャナ』のヒット以降に電撃文庫が行った類似作品出版戦略を指す用語として発案したもので、ジャンルやモチーフに対する一般的な特徴づけを意図したものではない。よって、狭義には『シャナ』以降に電撃文庫から出た作品のみ、広義でもそれに影響を受けた他レーベルの作品を含む程度だ」*1というものだった。
で、平和氏は続けて具体的な作品名をいくつか挙げたのだが、全部忘れた。ただ、列挙された作品を何一つ読んでいなかった*2ことだけは覚えている。ネット上で話題になっているラノベをつまみ読みしているだけのぬるい読者には、類似作品が溢れかえっている現状が目に止まらなかったようだ。
最後にライトノベルに対する自分自身のスタンスも書いておこう。自分語りは恥ずかしいので一文で流し書きする。読みにくいだろうが我慢してほしい。
もともとラノベ読みではなく主にミステリを読んでいたのだが、だいだいミステリへの情熱が薄れてきた頃に、今はなきミステリ系大手サイト「ペインキラーRD」でラノベの紹介もされているのを読んで興味を抱いて読み始めたという事情もあり、ラノベ関係の読書とネットのラノベ系サイトとの関係は切っても切れないもので、要するに誰かがサイトで紹介した本を読むという読み方のため、ラノベの質がおしなべて低下しているということはさほど問題とも感じられず、いちばん面白い上澄みだけ読めればいいや、という気楽な構えでいて、今のところライトノベル界が上澄みすら存在しないほど濁りきっているとも思えないし、もし仮にどうしようもなく混濁しきってしまえば、その時はラノベを読まなければいいだけのことだと思っているので、もし問題があるとすれば、ラノベ界に嫌気がさしたラノベ系サイトの重鎮の諸氏が一斉にサイトを畳んだり、人工中絶問題サイトに鞍替えしてしまったりすることのほうで、そうなると面白いラノベの情報が入手できなくなるので非常に困ったことだと思うのだけど、だからといって自力で地雷の山に踏み入ってお薦め作品を見出すほどの気力もないのです。

*1:平和氏への私信：この要約はかなりバイアスがかかっているので、間違いや不都合があればコメント欄で指摘してください。

*2:厳密にいえば『ボクのセカイをまもるヒト』は読んでいるが、これは現代学園異能へのアンチ・テーゼのようなものなので、ちょっと意味合いが違う。