これは読書感想文ではない

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

まずは引用文から

何を隠そう私は「カラマーゾフの兄弟を読んだことがある人」だ。

4月は忙しく、5月も忙しくなる見込みだった

4月に転職し、急に忙しくなった。それまでの仕事は土日はほぼ確実に休みがとれたし、平日に残業することもあまりなかったのだが、新しい仕事はそういうわけにはいかなかった。そんな最中にさらに別の仕事が入ってきて、5月上旬は全く身動きがとれなくなる見込みとなった。海燕オフのために手配してあった急行「きたぐに」の寝台券もキャンセルした。

ところが、予想外に仕事は早く片付いた

4月は平日はほぼ毎日残業し、土日も返上して仕事をした。いや、1回だけ土日に全く仕事を入れずに東京へ遊びに行った。とあるイベントに参加して最前列に座り、ゲストが現れると「○○○!」*1と叫んだのがまるで先月のことのようだ。ちなみに、ゲスト登場の瞬間に、斜め後ろから「髪切れよ、髪」と呟く声が聞こえてきたのもよく覚えている。どこの誰かは知らないが、いいことを言った。髪切れよ、髪。
ともあれ、4月はこれまでの人生で2度目に忙しく働き*2、おかげでゴールデンウィークには休めることになった。

そういうわけで連休にぽっかりと空虚な時間が残された

さて、当初の予定通り海燕オフに参加しようか。だが、もう寝台券は売り切れているだろうし、東京回りで新幹線を乗り継ぐとなると高くつく。うかかうかしている間に最終申し込み期限が過ぎてしまった。

ところで皆さん、4月23日はサン・ジョルディの日です

本屋さんの団体は頑張って宣伝しているが、サン・ジョルディの日は日本では全然定着していない。誰も本を贈ってくれない。まあ、読みたくもない本を贈られても、それはそれでありがた迷惑なのだが。
誰も本をくれないから、自分で自分に本をプレゼントしようと思い立ち、4月23日の昼休みに会社からいちばん近い小さな書店に行き、そこで1冊の本に目をとめた。そう、その本こそが『巨匠とマルガリータ』だったのだ! 「こんな本、買っても読むわけないよな」と思いつつも、プレゼント用にはよさそうだと思い、ついふらふらと買ってしまった。
案の定、今もなお積んである。

ロシア文学繋がりで

巨匠とマルガリータ』を買った翌々日、同じ書店で『カラマーゾフの兄弟』全5巻を買った。1巻は443ページ、2巻は501ページ、3巻は541ページ、そして4巻はぐんと分厚くなって700ページという恐るべき長さだ。で、5巻は365ページだが、本文は63ページで終わり、その後にはドストエフスキーの生涯とか年譜とか解題とかが収録されている。ふと、「これはひどい。残念ですが擁護しようがないです。」と言ってみたくなった。

カラマーゾフ読みますか、それともひきこもりやめますか

この、うんざりするほど長い小説を読み切るには、一切の雑事から離れて、完全に無我の境地に達せねばならぬ。少しでも気を緩めれば奈落の底へ真っ逆さま、二度と続きを読むことはできないだろう。
そこで、連休中は『カラマーゾフの兄弟』を読破することを最優先課題として、完読するまではネット断ち、テレビ断ち、他の本には決して目もくれず、ただただひたすら『カラマーゾフの兄弟』のみを読み続けることとした。
BGMは最初、オルフの『勝利』3部作、ついでケテルビーの『ペルシャの市場にて』、最後はメシアンの『世の終わりのための四重奏曲』にした*3
5月3日、第1部を読了し、第2部の途中まで読んだ。
5月4日、第2部の残りから第4部まで読んだ。
5月5日、エピローグを読み、『カラマーゾフの兄弟』を読破した。

しばらくそっとしておいて下さい

4月には小説を3冊読んだ。まず『たま◇なま~ほしいものは何ですか?~ 』、ついで『とらドラ7!』、そして『“文学少女”と神に臨む作家 上』……ではなく、そのひとつ前の『“文学少女”と月花を孕く水妖』だ。みなライトノベルだ。3冊というのはあまりにも少なすぎる。未読本は山のようにあり、今月もまた新刊が出るというのに。連休明けには電撃文庫の新刊が書店に並ぶことだろう。
だが、『カラマーゾフの兄弟』を読んだ後に続けてラノベを読むのはあまりにもきつい、きつすぎる。○○○*4の新刊は出たらすぐに読むことにしているが、今回は気分が落ち着くまで積んでおくことにしたい。

蛇足

見出しで予防線を張っておいたとおり、この文章は『カラマーゾフの兄弟』の感想文ではない。この小説の感想文を書こうとするとどうしても主人公の名前に言及せざるを得ないし、そうすると読者の中には一種独特な感情にとらわれる人もいるだろう。そのような感情を引き起こすのは本意ではない。
今思いついた言い訳だけど。
そんなこんなで、今回はこれでおしまい。

*1:別に伏せ字にする必要はないと思うが、久しぶりの更新なので少し控えめにしておく。

*2:1度目は今から8年前のこと。まる2晩徹夜した。もうあんな仕事はしたくない。

*3:もちろん、これだけでは足りず、間にもいろいろ聴いたが省略する。

*4:別に伏せ字にする必要はないと思うが、行きがかり上伏せておく。