麻酔銃は魔法の杖ではない

市街地に現れたクマを駆除し人命を守るために活躍してきたのが猟友会のメンバーだ。その全国組織「大日本猟友会」本部に話を聞くと、この3、4日で50を超える非難のメールや電話が相次いでいるという。大日本猟友会は取材に対し、

「クマがどれだけ危険なのか、現実を分かっていない人が多い。人間の命がかかっているのに、クマはかわいい、だとか、クマが可哀想だとか、もうガッカリを通り越して、参ったという感じだ」

と嘆く。批判の中には麻酔銃を使え、山に誘導すればいい、といったものがあるが、どれも突然民家近くに現れた野生のクマに対しては机上の空論だと打ち明ける。

こんな時、良く言われるのは「麻酔銃で捕まえて、山に放してやればいいのに・・・」という話です。しかし、それは麻酔銃や麻酔薬の特性を知らない人の意見です。麻酔銃の弾が当たったら、動物はすぐにバッタリ倒れると思っている人が多いのですが、それはテレビで「野生の王国」なんかの見過ぎです(あっ!ちょっと古いか・・・)。 ヘリコプターからゾウを麻酔銃で撃つと、すぐ眠ってしまうような映像が繰り返し放映されていましたが、あれは編集されているからそうなっています。麻酔薬は効くまで時には10分以上もかかります。大型獣の場合は1発で必要な量を注入できるとは限りません。撃たれると、驚いて走ってしまうでしょうから、眠るまでの間、もうろうとしたクマが市街地をうろつく状態は非常に危険です。その間、どこに行ってしまうかも分かりません。また、麻酔銃は射程が短く、すぐ近くまで近付かねばならないので、危険性が高い動物が興奮しているような時にはなかなか使いづらいものです。

日本国内では、麻酔銃が飛翔体を飛ばす「銃」に該当するため銃砲刀剣類所持等取締法の規制対象となり、使用するためには銃免許が必要である。さらに現在ではケタミン使用のために麻薬研究者などの許可が必要となる。これらの条件があるため、麻酔銃を使用できる人間は非常に限られており、大型動物が暴れている場合、麻酔銃を使用できる人間の到着に時間がかかるので、殺処分を迫られる事態が多発している。

猟期も残すところ1ヶ月を切りました。

殺さずに捕獲する事に重きを置いておりますので鉄砲の方はあまり使っておりません。

麻酔銃の所持許可申請のために銃砲所持許可を取得したのですが、いざ麻酔銃の所持許可申請をすると公安がなかなか縦に首を振ってくれません。

麻酔銃もCO2式の物なのに実銃より所持が難しいってこの国はどうなってるんでしょうか。

所持申請を野生動物の捕獲で申請すると前例が無いのでダメだと言われ何かそれ相応の納得できる物を用意してくれとの事でなんか嫌がられてます。