話が逆

『ボランティア演奏』ということ|中村愛・ハープの弦は47本ですを読んでいろいろ思ったことがあるのだけど、全部いちいち書くと長くなるので一つだけ。

演奏終わって、そちらの院長先生とお話していたら、「うちの家内は趣味でピアノをやってましてね、家にスタインウェイがあるんですよ」とのこと。

スタインウェイ=1千万超のピアノ

ここの院長先生は趣味でそんな高いピアノ買う余裕があるのに、どうして1ヶ月の食費もままならない私はわざわざここに1万円も出して自分の演奏を提供しに来たんだろう、とすごく疑問に思いました。

ボランティアって言われて行ったくせにおこがましいのですが、せめて交通費だけでも欲しかった。(当時私の月収5万)

これは話が逆でしょう、と。
「家にスタンウェイがあるくせに、なぜ1万円の交通費が出せないのか」ではなく「1万円の交通費すら出さないくらいだからこそ、スタンウェイが買えたのだ」と考えるべきだと思うのですが、如何?
全然関係ない話だけど、以前こんな本を読んだ。

スタンウェイ戦争/高木裕・大山真人 誰が日本のピアノ音楽界をだめにしたのか (新書y)

スタンウェイ戦争/高木裕・大山真人 誰が日本のピアノ音楽界をだめにしたのか (新書y)

これ以降、スタンウェイの話を聞くたびに、いやぁな気分になるようになりました。