アクセス数の多さは支持率の指標にはならない

でも、普段はアクセス数が低迷する僕のしょぼいコラムが「満員電車をなんとかしよう!」というタイトルが付いただけで、週間ランキングがトップになるほど、人々は満員電車の問題解決を望んでいる。

満員電車の問題解決を望んでいる人が多いことは想像に難くはないが、でも、それと満員電車をなんとかしよう!:小林 隆「デジタルでアナログな共同体」のアクセス数の多さとは直接関係ないんじゃないかなぁ、と思った。
「満員電車をなんとかしよう!」と言いながら、なんとかするための具体策を全然出さずに、註釈で『満員電車がなくなる日―鉄道イノベーションが日本を救う』に言及しただけという腰砕けっぷりが、アクセス数を稼いだ大きな要因なのではないだろうか*1
もうひとつ気になったところを挙げておこう。

阪神淡路大震災の死者6432人の約3倍もの働き盛りの人々が毎年自殺で亡くなっているのである。信じられないことだ。自殺で亡くなった方々のうち何人が満員電車に揺られていたのかは分からない。だが、うつ病に苦しみながら満員電車に押し込められることが、強烈な苦痛であることは想像に難くない。

上の引用文中の「満員電車に揺られていた」を「煙草の煙に晒されていた」に、「満員電車に押し込められる」を「煙草の煙を吸い込む」にそれぞれ改めれば、簡単に嫌煙論の主張に様変わりする。
改め文が苦手な人のために、新旧対照表を掲げておく。

阪神淡路大震災の死者6432人の約3倍もの働き盛りの人々が毎年自殺で亡くなっているのである。信じられないことだ。自殺で亡くなった方々のうち何人が煙草の煙に晒されていたのかは分からない。だが、うつ病に苦しみながら煙草の煙を吸い込むことが、強烈な苦痛であることは想像に難くない。 阪神淡路大震災の死者6432人の約3倍もの働き盛りの人々が毎年自殺で亡くなっているのである。信じられないことだ。自殺で亡くなった方々のうち何人が満員電車に揺られていたのかは分からない。だが、うつ病に苦しみながら満員電車に押し込められることが、強烈な苦痛であることは想像に難くない。

これはただの一例。他にもさまざまな改変が可能だ。なんだかなぁ。

*1:はっきりした実証データを示せるわけではないが、状況証拠ならある。