唯一性のパラドックス

Something Orange -  北村薫「ミステリ十二か月」
「すべての××は比類ない。みな、それぞれ別の価値を持っており代替不可能である」という類の言い回しはパラドキシカルで、より詳しく、厳密に記述しようとすればするほど個物の価値は減じられ、のっぺりとした全体が立ち現れるという仕掛けになっている。
ナンバーワンよりオンリーワン」なども同様。