ゼロ時間へ

読書感想文や書評を「読了」から書く話の続き。
いつも同じ書き出しというのは、『夢十夜』とか『ノックの音が』などの例があるが、どちらも小説だ。感想文でそのような趣向がどの程度効果的なのかは疑わしい。書くな、とまでは言わないが、たまには別の書き出しに変えたほうが意表をついて面白いのではないだろうか。
たとえば「校了」というのはどうか。校了。この本は誤植が多く、ふだんより赤鉛筆の減りが早かった。今後は注意してもらいたい。
また、「投了」というのもある。投げました。もう読めません。
さらに、「井上円了」というのも思いついた。井上円了。後が続かない。
で、極めつけは「殺人準備完了」だ。殺人準備完了。今、体中を邪悪なエネルギーが駆けめぐっている。この本がこの著者の最後の著作になるであろう。いざ、出陣。
……と、いろいろ考えてみたのだが、自分では試す勇気がない。誰かかわりにやってみてください。終了。