白の恐怖

某美術館で「壁を白塗りにした作品」というものを見た。一面真っ白に塗り上げただけで、何の絵も模様も描かれてはいないのだが、それでも美術作品なのだという。
ところで、その美術館の展示室はもともと白壁なので、一見しただけでは作品とそうでない壁との区別がつかない。手で触ってみれば、塗料が違うのでわかるのだが、作品にはむやみに手で触れることができないので、手袋を渡された。それも白手袋だった。
なお、展覧会が終ったら白塗り作品をはがして、もとの白壁に戻すそうだ。