「推定無罪」、ただし「無は有に転ず」

  1. メモ - 「Sakuraba Kazuki Collection」に収録される作品は何か - 後天性無気力症候群
  2. 桜庭一樹、最初期の傑作が角川文庫に登場!! - 後天性無気力症候群
  3. 富士ミス版直木賞帯入手 - 後天性無気力症候群
  4. EVEノベライズ+直木賞帯 - 後天性無気力症候群
  5. 推定する少女 - 後天性無気力症候群

……最近絶好調ですね。うらやましい。
特に5番目が凄い。

  • 推定1:ある賞を獲ると三十五歳から年齢が進まなくなるそうなので、そこを考慮しないといけない。
  • 推定2:「推定少女」脱稿後、鹿児島からタイムスリップして空手を始められたので矛盾はない。
  • 推定3:ページが進むほど時間が遡るので問題ない。
  • 推定4:Wikipediaの記載が間違っていて、空手を始められたきっかけは「推定少女」ではない。

個人的には「推定3」あたりが有力ではないかと思うのですがどうでしょう。ああ、なんかこんなことばかり書いてるともうサインをもらえなさそう……。

いや、ふつうに考えて「推定4」ではないかと。ウィキペディアって信用できないし、仮に確かなソースに基づいて書いているのだとしても、もとを辿れば桜庭一樹本人に行き着くわけで、本人が何か勘違いしていた可能性もある。
でも、それだと面白くないから、ちょっと推定を追加してみよう。

  • 推定5:「推定少女」というタイトルの小説は実はもうひとつあった。それは山田桜丸名義で出版されているのだが、出版社が非常にマイナーだったので誰も見向きもしなかった。ちなみに同じ作家が同じタイトルで全然別の小説を書いた例は、横溝正史「女王蜂」、鮎川哲也「不完全犯罪」、星新一「夜の事件」などいくつもあります。
  • 推定6:「再三の書き直し」を迫ったのは編集者ではなく、物語の流れとか整合性とかの内的な要因であり、「最終的」というのは、第1稿完成時を指す。時期的にみて、おそらく依頼原稿ではなく、投稿用原稿だったと思われるが、この第1稿はお蔵入りとなり、かわりに「夜空に、満天の星」を投稿作とした。そして、名伯楽に出会い、再度構想時の結末を目指して改稿を続け、現行の形となった。そうして生まれた「推定少女」は奇しくもデビューからずっと見守ってくれた編集者とのコンビによる最後の作品となり、元少女二人は別れを惜しんで抱き合って泣いたのだった。……えっと、このあたりは「ミステリーズ!」に掲載されたエッセイを参考にしていますが、うろ覚えで書いているので、事実誤認があったらすみません。
  • 推定7:実は「桜庭一樹空手バカ日記」が企画されていて、このエピソードはその本のマクラに置くための創作メモが流出したのである。……いや、本当にそんな本が出たらどうしましょ? 空手には全然興味ないけど、そんなこといったらレッサーパンダにも興味ないわけで……。

あまり面白い「推定」が思い浮かばなかった。ごめん。

追記(22008/06/22)

「推定する少女」の顛末 - Wikipedia「桜庭一樹」の記述が訂正されている - 後天性無気力症候群によれば、ウィキペディアの記述が単純に間違っていたとのこと。
なお、上で書いた「元少女二人は別れを惜しんで抱き合って泣いた」というのは記憶違いでした*1。すみません。

*1:ここを参照……と思ったが、肝腎の箇所を紹介していない! 使えない奴め。