プレ・2009年上半期ライトノベルサイト杯

前々回・前回に続き、今回もひとりで勝手にライトノベルサイト杯の真似事をやってみる。オフィシャルのほうは26日くらいから開始するそうなので、この企画に参加したい人はあと10日ちょっと待つように。もちろん「一本足の蛸」は参加しません。
過去2回はオフィシャルルールを採用して新規作品部門・既存作品部門から各5タイトル選んだが、今回は各部門5作品という枠が撤廃されるという話なので、さてどうしようかと考えてみたものの、あまり深く考えても仕方がないので従来どおりのルールで選ぶことにした。では始めます。

新規作品部門

『勇者と探偵のゲーム』（大樹連司／一迅社文庫）

勇者と探偵のゲーム (一迅社文庫)

いきなり出オチ。どのような褒め言葉もこの異形の小説の前では無効化されてしまう。

『その日彼は死なずにすむか？』（小木君人／ガガガ文庫）

その日彼は死なずにすむか? (ガガガ文庫)

3人のヒロインを同時攻略する話。よくも悪くもゲーム的。

『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ！』（田尾典丈／ファミ通文庫）

ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! (ファミ通文庫)

ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc2 (ファミ通文庫)

同じくゲーム的な話、というかゲームを題材にしているのだからゲーム的なのは当たり前。

『星図詠のリーナ』（川口士／一迅社文庫）

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

王道異世界ファンタジーの良作。まさか一迅社文庫からこんな直球が出るとは思わなかった。

『原点回帰ウォーカーズ』（森田季節／MF文庫J）

原点回帰ウォーカーズ (MF文庫J)

原点回帰ウォーカーズ〈2〉 (MF文庫J)

1巻はカミとフレドリック・ブラウンと横田順彌を足してラノベ化したような怪作。2巻の普通っぷりに逆に驚いた。

既存作品部門

『たま◇なま』（冬樹忍／HJ文庫）

たま◇なま~キミは、何故生きている?~ (HJ文庫)

最後までいい夢を見せてくれました。ありがとう。生きる希望が湧いてきます。

『女帝・龍凰院麟音の初恋』（風見周／一迅社文庫）

女帝・龍凰院麟音の初恋 (3) (一迅社文庫)

読んだ後には何も残らない、理想的なラノベ。できれば刊行ペースを上げてもらいたいものだ。

“文学少女”シリーズ（野村美月／ファミ通文庫）

“文学少女”見習いの、初戀。 (ファミ通文庫)

本篇より番外篇のほうが面白いと思う。

『幻想譚グリモアリス』（海冬レイジ／富士見ファンタジア文庫）

幻想譚グリモアリスIII 誓えその名が朽ちるまで (富士見ファンタジア文庫)

主人公に異能が備わってしまったのがちと残念。あくまでも知恵と策略だけで戦ってほしかった。でも、面白いものは面白い。

『狼と香辛料』（支倉凍砂／電撃文庫）

狼と香辛料〈10〉 (電撃文庫)

狼と香辛料 狼と金の麦穂―DVD付き限定版

狼と香辛料〈11〉Side Colors2 (電撃文庫)

やっぱりトリはこれ。ひしひしと胸に迫る閉塞感がたまらない。