金曜日、金庸が気に入った

射雕英雄伝―金庸武侠小説集 (1) (徳間文庫)

射雕英雄伝―金庸武侠小説集 (1) (徳間文庫)

これまで武侠小説はあまり読んだことがなくて、金庸はこれが初めてだ。たまたま文庫の新刊コーナーに2巻と並べておいてあったのを見かけて、つい魔が差して買ってしまった。
これが金庸の代表作なのかどうか、とか、全部で何巻あるのか、とか、そういった予備知識は全くなしに読んでいるのだが、なかなか面白い。というか無茶苦茶面白い。*1
なんといってもテンポがいい。ダレ場が全然なくて、次から次へと事件が起こる。
人物の性格づけがくっきりしていて、混乱することがないのもいい。登場人物は結構多いのだけど、「ええと、これ誰だったっけ?」と戸惑うことは全然ない。
波瀾万丈、荒唐無稽、痛快無比の活劇小説だ。
海外ものだから……と尻込みせずに、ぜひ多くの人に読んでもらいたい。
……さて、次は2巻だ。

*1:でも『多情剣客無情剣』に比べると、ミステリ要素がない分、ちょっと落ちるかも。まだ読みかけなので最終評価ではないけれど。