同人小説を書く人へ

お願いですから、どうか発表前に信頼できる人に下読みをしてもらって下さい。
そして、忌憚のない意見を述べて貰って下さい。
その上で、「これだけは絶対に譲れない」と思うのなら、そこはそのままにしておいてもいいでしょう。商業作品ではないのだから、自己表現を犠牲にしてまで他人に迎合する必要はありません。
でも、指摘を受けて「ああ、やっぱり」と思う点があれば、そのまま放置しないで下さい。どうすればよりよくなるのか一所懸命に考えて下さい。そして、多少とも改善の見込みがあるのなら、ためらわずに手を入れて下さい。
一度発表した小説は作者の手を離れます。手を離れたあとで言い訳しても仕方がありません。同人誌なら当然のこと。発表後に修正ができるウェブ小説の場合でも、修正前の作品に触れた読者の記憶まで修正することはできないのです。
あなたは飯の種として小説を書いているのではないのだから、推敲する時間はたっぷりあるはずです。締切を破っても出版社の経営にダメージを与えることはありません。
だから、どうかお願いです。その場の勢いで可哀想な小説を世に送り出すのはやめて下さい。
どうか、どうかお願いですから。