コーヒーいっぱいいっぱい

コーヒーもう一杯(1) (ビームコミックス)

コーヒーもう一杯(1) (ビームコミックス)

表題作ほか11篇、すべてコーヒーにまつわる人間模様を描いた作品集。
同じ作者の『口笛小曲集 (ビームコミックス)』が非常に面白かったので続けて読むことにしたのだが、一気に読むのはもったいと思い、半月かけて少しずつ読み進めて、今日やっと読み終えた。
コーヒー縛りという制約のせいで、喫茶店の話が多い。コーヒー好きの人が個人的にコーヒーを淹れるという話も数篇あるが、当然のことながら舞台は室内だ。そこで、あまり激しい動きはなく、ごく少人数の人々の会話が中心となる。続けて流し読みをすると、微妙な味わいより先に舞台設定の類似のほうが目についてしまうかもしれない。だが、コーヒーはがぶ飲みするものではない。
集中で最も気に入ったのは「夜の子供たち」で、その次が「ブルーマウンテンの夢」だった。傾向が全然異なる作品で、なんでこの2作が気に入ったのかはわからない。
この連作は「月刊コミックビーム」2004年2月号から2005年2月号まで掲載されたものだそうだ。ビームは読んでいないので今も連載が続いているのかどうか知らないが、もし順調に続いているなら、そろそろ1冊分たまった頃だろう。2巻が出るのが楽しみだ。