ルソーといえば「むすんでひらいて」

子供の頃から絵を描くのが苦手で、小学校の図画工作の成績は非常に悪かった。
中学校に入っても絵が下手なことに変わりはなく、おまけに学級担任だった美術の教師がとことん嫌な奴だったため、絵画鑑賞まで嫌いになってしまった。そういうわけで、数年前までこの方面には全く関心がなかった。
ところが、3年ほど前に何かのきっかけで博物館巡りを始めると、事情が変わってきた。博物館といっても総合博物館や科学博物館から動物園や植物園までさまざまな種類があるが、文部科学省平成14年度社会教育調査によれば、歴史博物館と美術博物館が最も多い。美術博物館というのは縮めていえば美術館のことだ*1。自ずと美術作品を見る機会も増え、鑑識眼はともかく雑学は徐々に蓄積されていった。
とはいえ、所詮は付け焼き刃の雑学、長年の間に身につけた教養とは異なり、ちょっとしたことでぼろが出る。たとえば、先日アンリ・ルソーに言及した際に


有名なルソーは二人いるが、もちろんアンリ・ルソーのほう。ジャン・ジャック・ルソーが画業に手を染めていたかどうかは知らない。
と余計なことを書いたら、すかさずコメント欄でぎをらむ氏に

# giolum 『バルビゾン派のテオドール・ルソーの名も覚えてやってください。』
とツッコミを入れられた。
それともう一つ。これもぎをらむ氏絡みで、以前「叫び」が盗まれた現在、「叫び」を見るには「叫び」の複製画を見るしかないという文章を書いたことがある。これは誰からもツッコミがなかったのだが、数日前に新聞を読んでいて、ムンク「叫び」は何枚もあるということを知った。つまり、盗まれた「叫び」以外にも、今でも美術館で鑑賞できるものがあるということだ。
あ〜、こりゃこりゃ。
世界に向けて恥を晒した後でこんなのを読むといたたまれない気分になるなぁ。

*1:ただし、博物館として登録された施設でなくても自由に「美術館」と名乗っていいので、実際には登録博物館ではない美術館のほうがずっと多い。