どちらを先に読もうかな

長らくひきこもっていたので本屋に行く機会もなかったのだが、昨日ようやく一念発起して外出し、今月の富士ミスの新刊を全部買ってきた。
来月になれば差し変わるのであまり意味がないかもしれないが、いちおう新刊ラインナップ紹介ページにリンクしておこう。サイト移転前の新刊ラインナップ紹介ページがまだ生きていたのでついでにリンク。ちょうど2年前のデータだ。ああ、刊行点数が……。
今月刊行の『GOSICKs〈3〉ゴシックエス・秋の花の思い出 (富士見ミステリー文庫)』と『ぼくのご主人様!?〈4〉 (富士見ミステリー文庫)』はどちらもシリーズ番外篇の短篇集なので多少物足りない気もするのだが、最近、長篇を読み通すのが辛くなってきたので、軽量級の作品のほうが無理なく楽しめていいかもしれない。今日はこれから病院に行く予定なのだが、土曜日なので死ぬほど待たされるのは間違いなく、その間に読もうと思っている。
さて、どちらを先に読むか。
実は、ふたつのシリーズは同じくらい好きなので、全く優先順位がつけられない。これは非常に迷う。迷い続けているうちに読む時間がなくなってしまうのではないかと思うほどだ。まるでビュリダンのロバだ。ビュリダンのロバというのは、腹を空かせたロバの前に同じ量の干し草の山を二つ、等距離に置いてやると、ロバはどちらを食べていいか迷って死んでしまうというおはなしだ。そんなバカなことはないだろうと思うが、実験したわけではないので断言はできない。案外ロバは人間が思っているよりバカかもしれない。
仮に富士ミス2冊でビュリダンのロバ状態に陥っても死ぬことはないと思うが、これも確かめたわけではない。でもまあ、少なくとも餓死することはないだろう。どうしようもなく空腹になれば、どちらの本を先に読むかという迷いを棚上げにして、まずは食事をとるからだ。そこでたとえば新潟イタリアンと白石うーめんの間で立ち往生することになったとしても、富士ミスのせいではない。というか、新潟イタリアンと白石うーめんが同時に提供されるような状況は想像しがたい。これは杞憂というべきだろう。
ご当地麺の話はさておき。
富士ミスのせいで餓死することはないにしても、それのせいで時間を無駄に費やすのはバカらしい。迷ってしまうのは仕方がないとしても、迷うことに意識のすべての集中しなければならないわけではなく、何かをしながら迷うことも可能ではないか。たとえば、どちらを読むか迷いながら、その間に本を読むという効率的な時間の使い方が考えられる。ちょうど手元には富士ミスの今月の新刊が2冊あるのだから、まずはそれらを読みながら、件の大問題についてゆっくりと考えることにしよう。うん、それがいい。