「格差」のイメージ

考えてみれば当然のことながら、世間一般では「格差」といえば所得格差のことを指すようだ。
所得格差に関心がないわけではないけれど、どちらかといえば金銭のことより文化のほうに興味がある。昨日の文章では「地域間格差」という言葉を特に説明なしに、「地域間にみられる文化へのアクセスにかかる負担や障碍に関する格差」というイメージで使ったのだが、もしかすると「地域間の所得格差」の意味に受け止めた人もいるかもしれない。もし、そうとられてしまうと、あの文章はまったく筋が通らないものになってしまうので困るのだが、昨今の「格差」の含みを十分に考慮せずに書き飛ばしたほうにも責任がある。言葉で意思を疎通するのは難しいものだ。でも、言葉以外の手段で意思を疎通するのはもっと難しい。
世の中は見渡す限り壁だらけ。