地下鉄を終夜運転したいなら夜に走って昼に休めばいいと思う

ああ、またこの話が出てきたか。
一年ほど前に、「電車は何故24時間運転しないのか?」「儲からないからだ」という文章を書いた。これはJRの話で地下鉄とは少し事情は違うが、でも採算性の話はやはり大きな論点となるだろう。
それはさておき、

羽田空港の24時間稼働を実現させるには、空港までの移動手段である地下鉄やJR、私鉄の24時間運行も必要になる。いきなりすべての路線、会社で24時間運行という話ではないが、運転時間の延長などの協力がなければ羽田空港の24時間稼働は実現できない。

この観点から考えれば、優先順位は

  1. 空港に直結している京急またはモノレール
  2. 京急・モノレールと接続して都内主要拠点を結ぶJR山手線
  3. その他の都内の鉄道(地下鉄を含む)

ということになる。大きなビジョンの下では羽田空港の24時間稼働と都内の地下鉄一体化にはもちろん関連性があるが、予算や人員の制限の下で徐々に事業を遂行するという現実的な立場にたてば、両者はいちおう別の事柄として取り扱うべきだろう。実際、言及先の文章をよく読めば、地下鉄一体化を羽田空港24時間稼働のための手段と位置づけているわけではなく、空港24時間化→「時間のフロンティア開拓」→地下鉄24時間運行・地下鉄統合、という流れで語られているに過ぎないのだが、最初一読したとき、間に挟まっている「時間のフロンティア開拓」につい幻惑されてしまった。
ところで、こういう話題を目にすると、全国的には衰退の兆しがみえるこの御時世にまだ右肩上がりの成長を続けている東京の威勢の良さがうらやましく思えてくる。ああ、いいなぁ。