閉鎖の温故知新@はてな

テーマ・パーク時代の到来―魅力ある地域創造のニュービジネス

テーマ・パーク時代の到来―魅力ある地域創造のニュービジネス

この本の冒頭第2段落に次のように書かれている。

皆さんご存じのように、日本のテーマ・パーク・ブームは一九八三年の東京ディズニーランド長崎オランダ村の登場によって始まった。現在、このブームは本格段階を迎えており、九〇年四月のスペース・ワールド(北九州市)、同年秋の東京セサミ・プレイス、ピューロランド(東京)、さらに、九一年以降、ハーモニーランド(大分)、ハウス・テンボス(長崎)、成田ジャパン・ビレッジ、岡山センチュリー・パークなど大型で個性的な施設の計画が目白押しである。

皆さんご存じのように、日本のテーマ・パーク・ブームはもはや終わりを告げた。現在、東京ディズニーリゾートのほぼひとり勝ち状態で、サンリオピューロランドハーモニーランドは今でもそこそこ堅調に運営されているが、スペースワールドハウステンボスは莫大な負債を抱えて再建中だし、長崎オランダ村と東京セサミプレイスは既に閉鎖している。成田ジャパンビレッジは開園すらできず2005年に会社を解散した。残る岡山センチュリー・パークというのはネットで検索しても出てこなかったが、場所が岡山市で内容が「デンマークチボリ公園の誘致」と書かれているので、現在の倉敷チボリ公園の前身(?)だろう。
こうやって見ると、時の流れは残酷だ。
17年前の本だから今から見れば紹介事例は古びてしまっているが、しかし今でも十分読む価値があると思う。少なくとも、大がかりな集客施設を作って地域を活性化しようと思っている地方経済界や自治体の人々の頭を冷やすのには役立つはずだ。もう絶版になっていると思うが、図書館や古書店で見つけたらご一読をお薦めしたい。