福井駅構内コンビニにて購入

三千世界の星空―ヒーローは失業中! (トクマ・ノベルズedge)

三千世界の星空―ヒーローは失業中! (トクマ・ノベルズedge)

先週、越美北線乗りつぶし*1&芦原温泉でほっこり*2ツアーに行ってきた。いつも旅行には山ほど本を持って行き、結局1冊も読まずに帰ってくることが多いので、このときには『ライトノベルの楽しい書き方 2』だけにしたら、あっという間に読み終えてしまった。
で、何でもいいから暇つぶしできる本を調達しようと思って福井駅構内のコンビニに入ると、なぜかそこには光文社古典新訳文庫トクマ・ノベルズEdgeが並んでいた。ひどく場違いなような気がしたのだが、もしかしたら福井の人々の嗜好を反映しているのかもしれない。
旅先で読む本は軽いほうがいい。物理的な軽さでいえば、新書より文庫のほうが軽いが、内容を考えれば逆転する。しばらく思案して選んだのが『三千世界の星空』だった。
作者にもタイトルにも全く見覚えがない*3し、カバー絵もかなり微妙だ*4が、「ヒーローは失業中」というサブタイトルに惹かれて買った。
そういうわけで、あまり期待もせずに読み始めたのだが、主人公の失業青年とヒロインのゴスロリ少女の痛々しい共依存関係が面白く、つい読みふけってしまった。途中から魔法やら謎の機関やらが出てきて、わりと普通の活劇小説になっていったので、その点はやや残念だったけれど、最後までハイテンションで突っ走ってダレ場がなかったので、無理なく楽しく読み通せたのは幸いだった。
作者のサイト「三千世界の星空」のキャラ紹介を見ると、今2巻を書いているところらしい。1巻の中盤でダメヒーローに異能が備わってただのヒーローになってしまっているので、このままだと目を惹く新展開は難しいのではないかと思うが、何か意表を衝く仕掛けがあれば続きを読んでみてもいいかもしれないという気はしている。

*1:これで北陸地方の鉄道には全部乗った。

*2:芦原温泉 セントピアあわらに行ってきた。加水・加温・循環濾過・殺菌の4拍子揃った湯だった。

*3:と思ったが、ここの感想文を読んだことがあるのをあとで思い出した。

*4:本文のイラストはまともでした。