狼と仔牛猟
狼王ロボ シートン動物記 (シートン動物記) (集英社文庫)
- 作者: アーネスト・T・シートン,藤原英司
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/06/26
- メディア: 文庫
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昨日、わんだ〜らんどの新刊コーナーで見かけて買った。なんでそんなところにあったのか、全く見当がつかい。
「シートン動物記」など子供の頃に読んでいそうなものだが記憶がない*1。いま読むとつまらない本かもしれないと覚悟していたが、意外と面白かった。
この本には次の4作品が収録されている。
- 狼王ロボ
- 灰色グマの伝記
- カンガルーネズミ
- サンドヒルの雄ジカ
いちばん面白かったのは「灰色グマの伝記」だった。小説家の、見てきたような嘘をつくテクニックが大いに発揮されている。「カンガルーネズミ」は飼育観察記で他の3篇と趣を異にするがカンガルーネズミを妖精に喩えた筆致が見事だ。表題作と「サンドヒルの雄ジカ」は人間と野生動物の対決を描いているが、「狼王ロボ」の最後の一言はどす黒く、「サンドヒルの雄ジカ」のラストの仏陀の悟り(!)*2と対照的だ。
夏休みの読書感想文のネタに困っている人にぜひお薦めしたい1冊だ。