宇宙戦艦ともSFとも関係ない話
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「あー、これ読んで怒るSFファンがいるだろうなぁ」と思った*1。
で、あちこちの反応を辿っていたところ、こんなのを見つけた。
「宇宙空母ニホンバシ」というのはちょっと違和感がある。
東京の日本橋は「にほんばし」が正式な読みだが、大阪の日本橋は「にっぽんばし」が正式な読みである。もっとも地元住民でも「にほんばし」と読みを混同しているケースがある。
この後、「東のアキバ、西のポンバシ」というフレーズが紹介されている。
蛇足だが、ついでなので、ウィキペディアの「秋葉原」の項も見ておこう。
かつては「あきばはら」「あきばっぱら」「あきばがはら」「あきばのはら(秋葉の原)」と呼ばれていたが、秋葉原駅(あきはばらえき)ができて以降「あきはばら」という読みが定着し、後に地名の読みも「あきはばら」が公式なものとされた。ちなみに、「あきはばら」の読みは、秋葉原駅の駅名をつける際、秋葉原の読み方を知らない鉄道官僚が勘違いして付けたことで生まれたものである(同様の例は、他には尾久駅、高田馬場駅、熊谷駅などがある)。
さて、「宇宙空母ニホンバシ」だが、上で見たとおり、秋葉原と対比される大阪の日本橋の正式な読みは「にっぽんばし」なので、「宇宙空母ニッポンバシ」のほうがよく、さらに、同じく略称で揃えて「宇宙空母ポンバシ」のほうが釣り合いがとれている。
とはいえ、「東のアキバ、西のポンバシ」というのはかつてふたつのまちが電気街として並び称された頃のフレーズで、オタク街としての秋葉原が依然として「アキバ」と呼ばれるのに対して、日本橋の略称「ポンバシ」はオタク文化の中には定着していない*2ように見受けられるので、字面のバランスだけで「宇宙空母ポンバシ」を採用するわけにはいかなかったのだろう、と好意的に解釈しておこう。
ところで、よく知られているように、現在、日本橋は急速に衰退しつつある。そのあたりの事情は秋葉原になれなかった大阪・日本橋という街 - とれいん工房の汽車旅12ヵ月に詳しい。あと何年か経てば、秋葉原にちなんだ小説のパロディを書く人が日本橋を引き合いに出すということもなくなるかもしれない。