若い人は海外旅行離れしていたり、していなかったり、やっぱりしていたりするらしい

若者の海外旅行離れは数字の上でも明らかだ。07年の全国の海外旅行者(出国者)数は1729万人。過去最多だった00年より52万人(3%)少ないだけだが、20代は136万人(32%)も減った。第2次ベビーブーム世代(71〜74年生まれ)が30代になった関係もあるが、20代人口に対する出国者数の比率(出国率)も00年の23.3%が、07年は19.4%に下がった。

2003年はSARSとかイラク戦争の影響で、データが大きく歪んでいるけども、それ以外はほぼ一定。特に21世紀に入ってからは「5.1→5.2→6.4→5.3→5.1→5.1→5.3」と5人台前半で安定しており、人口比の関係から、トータルでの割合は減らしているけども、20代の海外旅行熱が下がっているとは言えない。

96年くらいのピークと比較をしても、20代以外の世代については悪くて横ばい(30代、50代)で軒並み上昇傾向にある。

1993年時点と比較しても、20代のみ横ばいで、多世代はすべて上昇している。

20代のみが、比率でも減少傾向と言えるだろう。

世代人口の減少があるため、絶対数の減少による印象ほどのものではないにしても、若者が海外旅行に行かなくなったという話は、間違った結論ではないだろう。

追記

上で紹介した記事を読んでいる最中に「なんか似たような話が前にあったなぁ」と思って調べてみると、約1年前にも別の記事*1を取り上げていた。
この話題とは全く別件だが、ここも併せてお読みいただきたい。
「○○離れ」の有無を統計データをもとに論じるときには、もちろん緻密な統計分析が必要だが、それとともに「○○離れ」の意味するところを掴み取るための言語分析も欠かせないのではないかと思う。この件については、まだ考えがまとまっていないので、そのうち*2考えを整理して論じてみたい。

*1:今アクセスしようとしたらリンク切れになっていた。たぶん、もう削除されてしまっているのだろう。

*2:もしかしたら1年くらい後になるかもしれない。