ライトノベル作家がライトノベル編集者になった話

最近とある筋から聞いた話なのだが、某ライトノベル作家が某ライトノベルレーベルの編集者としてデビューすることになったそうだ。ではライトノベル作家業は廃業したのかといえばそういうわけではないらしい。ラノベの杜の新刊情報を見ると某ライトノベル作家の新刊が近々出ることになっている。その一方で同じリストに某ライトノベル作家が編集者として関わった本も並んでいるのだから、なんだか不思議な気分だ。いや、「並んでいる」というのは言葉の綾で、別のページに情報が掲載されているのだけれど。
だが、作家から編集者へ、または、編集者から作家への転身、あるいは作家と編集者の兼業というのは、非ライトノベルの世界ではいくらでも前例がある。たとえば横溝正史は若い頃「新青年」の編集長だったし、江戸川乱歩は晩年「宝石」の責任編集者だった。ライトノベルはまだ歴史が浅いので作家と編集者を巡るエピソードが広く知れ渡っていないだけで、実際には似たような例がほかにもあるのではないか。そう考えると別に不思議でも何でもないのかもしれない。
ただ、編集者というのはハードな仕事だし、量産を強いられるライトノベル作家と両立させるのは難しいのではないかと思う。秘かに今後を期待している作家さんなので、勝手な希望だけど、できれば編集業からは早いうちに手を引いて貰いたいなぁ。無理かなぁ。