血液型性格判断はアライグマに似ている

上のリンク先とはあまり関係ない話だが、リンク先を読んで思いついた話なのでリンクした。おお、悪文だ。
ええと。
血液型性格判断はアライグマに似ているような気がする。どちらも今となっては日本にすっかり根を下ろしてしまい、根絶することがほぼ不可能になっているという点で。もっとも、アライグマは外来生物だが、血液型性格判断は日本産だから、その点ではあまり似ていない。というか、よく考えれば、今述べた点以外では両者に共通点はほとんどないのではないかという気がしてきた。
ごほん。
今、この文章を読んでいる人の中には、人間の性格と血液型の間に統計的に有意な相関があることが検証されている*1、などといった愚劣な謬見をもっている人は一人もいないと思うが、もしかしたらアライグマの脅威についてはあまりよく認識していない人もいるかもしれない。昔から有害獣の御三家といえば猪鹿蝶、もとい、猪鹿猿と決まっていたが、ここ数十年の間にアライグマが大量繁殖して、いまや御三家の地位を脅かすほどの勢力となっている。最初期には動物園からの逃亡個体が見られる程度だったが、1970年代のアニメ「あらいぐまラスカル*2の影響でペットとしての人気が高まり、後に故意または過失により野に放たれる例が増えて、アライグマの繁殖に拍車をかけることとなった。2004年に特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律が制定され、翌2005年にアライグマが同法に基づく特定外来生物に指定されたが、もはや手遅れだったというべきだろう。
もちろん、今でも全国各地でアライグマ駆除が続けられている。農作物や生活環境への被害を最小限に食い止めるための努力を嗤うつもりは全くない。手遅れだとわかっていても、やらなければならないことはやらなければならない。
血液型性格判断についてはどうだろうか? こちらも手遅れっぽいが、それでも啓発の努力を続けるべきなのか? よくわからない。ただ一つ、せめて「あらいぐまラスカル」の悲劇を繰り返すことのないようにテレビ局は十分に配慮すべきだ、と言うことはできるだろう。

*1:はてなブクマで指摘を受けたので文言訂正。これでもまだ不適切かもしれないけど。

*2:世界名作劇場 - Wikipediaによると、「あらいぐまラスカル」は「フランダースの犬」の後番組で、「母を訪ねて三千里」の前番組。この2タイトルに比べると少しぱっとしない作品ではないかと思っていたが、平均視聴率でみると「母を訪ねて三千里」を上回っている。今に比べると娯楽に乏しい時代だったとはいえ、平均視聴率21.6%というのはかなりの人気番組だったのだろう。