ぶざけるなっ!

 16日、JR東日本本社は、「争議行為中止の申入れ」なるものを行なってきた。そこには何と、「信溝川発電所における一連の不祥事に対し、……流水の占用許可取消等の行政処分を受け、お客さまや地域の皆さまの信頼回復に全社員が一丸となって取り組んでいる」とした上で、「このような状況にあるにも係わらず争議行為を実施することは、信頼回復に取り組んでいる全社員を欺(あざむ)くもの」と書かれている。ぶざけるなっ!社員を欺き、社会全体を欺いたのは一体誰なんだ! 取水プログラムまで改ざんして水泥棒を行い、国土交通省からの調査依頼にも「適正」と回答していたのは誰なんだ!完全な違法行為ではないか。詐欺・窃盗のたぐいだ。現場の社員はこんなことが行なわれていたことなど知りようようもなかったことだ。全ては会社経営幹部がやっていたことではないか!自分たちがやった違法行為への反省すらないのか。現場に責任を転嫁し、われわれのストライキに責任を転嫁して開き直ろうというのか。断じて許せない。

ええと、この「争議行為中止の申入れ」の内容は本当なんでしょうか? できれば全文を読んでみたいところだけれど、JR東日本のサイトには掲載されていなかった。当たり前か。
日刊動労千葉バックナンバーにはこんな記事も。

 JR東日本は11日、信濃川発電所において、長年にわたり許可された量をこえて取水していた問題について社長や所長の処分を発表した。社長が減給、所長が戒告だという。だが、現場では「ふざけるな!」の怒りの声が噴き出している。

 現場の運転士は、業務中にケイタイメールを見たという理由で一発解雇されている。現場の労働者はケイタイメールひとつで人生をメチャメチャにされたのだ。

 一方、信濃川の取水問題は組織ぐるみの犯罪だ。ただ取水量をこえて水をとってしまったということではない。始めから取水データを計測するプログラムを改ざんしていた確信犯だ。しかも国土交通省からの点検指示に対して「適正」というウソの報告までしていた。まさに、組織的詐欺・泥棒のたぐいだ。しかも、信濃川発電所は利水権を取り消されて停止。その分を東電から買うために、動力費は膨大にかさむことになる。夏場には首都圏の列車運行そのものが懸念されている。

 どう考えても、余りにもつり合いがとれない。「下には重く、上には軽く」──これが今のJR東日本の姿だ。

運転業務中に携帯電話の操作を行うことがどの程度の危険を伴うものなのかを知らないので解雇が妥当かどうかの判断は控えておくが、人の生命にかかわるおそれのある違反行為とそうでない行為とを単純に比較することはできないのではないかと思う。従って、「どう考えても、余りにもつり合いがとれない」という意見には直ちに賛成はできないのだが、運転士の解雇を抜きにして不正取水問題だけに限って言えば、減給や戒告というのはちょっと軽いかな、と思わないでもない。
それにしても、夏場の列車運行への影響が気がかりだ。コミケはどうなるのか。りんかい線はJRではないけれど、相互乗り入れしているのだから全く無関係というわけではないだろう。いや、東京電力から電気の供給を受けているところ全部に影響が出るのか? 『TOKYO BLACKOUT (Tokyo Sogensha mystery frontie)』のような事態にならなければいいのだが……。

おまけ

久留里線は、国鉄千葉動力車労働組合ストライキにより、一部列車に運休が発生しています。