『丸鍋ねこ改造計画(仮)』の謎

丸鍋ねこ改造計画(仮) (MF文庫J)

丸鍋ねこ改造計画(仮) (MF文庫J)

丸鍋ねこ2 蘭ひょう捜査記録(蹴) (MF文庫J)

丸鍋ねこ2 蘭ひょう捜査記録(蹴) (MF文庫J)

丸鍋ねこ3 白崎チカ王政復古(殴) (MF文庫J)

丸鍋ねこ3 白崎チカ王政復古(殴) (MF文庫J)

先日、久しぶりにライトノベル談義をした際にラノベ作家魔改造 - ウィンドバード::Recreationの話になった。その時ふと気づいたのだが、そこで言及されていた作品を読んだことがほとんどない。数えてみるとわずか3冊*1だ。これではいけない……ことはないのだが、せっかくだから魔改造作家を1人選んで、改造前と改造後を読み比べてみたい、とついカッとなって思いついた。作家は誰でもよかった。
でも、「誰でもいい」では行動に移せないので、魔改造後最初の作品のタイトルに「改造」が入っているという理由で、七位連一を選んだ。早速、行動に移し、「丸鍋ねこ」シリーズ既刊3冊は地元の書店で購入、改造前の「地を駆ける虹」はさすがに田舎の書店には置いていなかったので、難波・日本橋界隈の書店をハシゴして3冊集めた。今、目の前には緑の背表紙の本が6冊並んでいる。おい、これいつ読むんだよ……*2今は反省している
本文はまだ全く手つかずだが、とりあえず奥付は全部確認した。6冊とも初版第一刷だ。ただし『地を駆ける虹』1巻と2巻のオビはフェアの共通オビに変わっている。これはちょっと残念。そんなことを考えながら本を開いたり閉じたりしている時に、気づいたことがある。それが、今回の見出しに掲げた「謎」だ。
丸鍋ねこ改造計画(仮)』のカバー裏見返しの既刊リストに『丸鍋ねこ2 蘭ひょう捜査記録(蹴)』と『丸鍋ねこ3 白崎チカ王政復古(殴)』のタイトルが掲載されている*3のだ。
これはいったいどういうことだろう?
丸鍋ねこ改造計画(仮)』の初刷が出たときにはまだ2巻・3巻は影も形もなかったのだから、カバーにタイトルが載っていたはずがない。ということは、その後2冊が出たあとで1巻のカバーを付け替えたということになるわけだ。
今の日本の出版流通は一部の例外を除いて再販制度をとっているので、一度書店に配本されたものが引き上げられて、再度配本されることはよくあることだ。その際、カバーに汚れや破損があれば新しいカバーに取り替えるだろう。その取り替えの時期が今年1月以降であれば、「丸鍋ねこ」シリーズは3巻まで出ているわけだから、それらのタイトルを既刊本として作品リストに載せていることは理屈の上ではあり得る。でも、わざわざカバーを刷り直したりするものだろうか? 最初に本体より少し多めに交換用の予備カバーを刷っておくものではないのか。
うーん、もしかしたら、カバーだけ保管しておくのは大変だから予備は刷っていなくて、必要に応じて少しずつ刷り増ししているのかもしれない。電子データで保管していれば、増刷の際に既刊リストを書き足すことくらいは造作もないことだろうし。いや、でも、やっぱり印刷はまとめてやったほうが費用は少なくてすむはず。本体に比べれば保管場所をとらないカバーだけオンデマンド印刷を行うメリットがあるとは考えにくい。
……などと考えているうちに、ある仮説に思い至った。その仮説を検証するには、ライトノベルに立ち読み防止のシュリンクがかかっていない書店に行って『丸鍋ねこ改造計画(仮)』のなかみを確認*4すればいい。でも、ひとつの書店でけりがつくという保証はないので、実際に検証するのは結構手間がかかる作業になりそうだ。
そこで、自分で調べるかわりにここで「謎」を提示し、読者諸賢のご教示を待つこととした次第。どなたでも結構ですので、ぜひ答えを教えてください。よろしく。

*1:白人萠乃と世界の危機』と『アキカン!』と『ベン・トー―サバの味噌煮290円』の3冊。魔改造後の作品ばかり。しかも全部1巻で読むのをやめた。

*2:定例の一迅社文庫の新刊もまだ2冊めの途中。4冊読み終えたら、読みかけて放置している『紫色のクオリア』の続きを読むつもり。みんなが面白いと言っているのだから、きっとこの先は面白いんだろう。

*3:もちろん『地を駆ける虹』3冊のタイトルも記されているが、これは『丸鍋ねこ改造計画(仮)』より前に出た本だから何も不思議はない。

*4:ただし、本文を確認する必要はない。