『狼と香辛料』vs.『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』2009オリコン夏の陣

先週のこと、オリコン発表の売上ランキングを見るとちょっと意外な結果が出ていました。

なんと、狼と香辛料電撃文庫内で1位ではなかった」のです。

そして、今週のオリコン書籍順位が発表になりました。

文庫 週間ランキング-ORICON STYLE ランキング

結果は「狼と香辛料」>「俺妹」>「SAO」の順番。

2週目の部数も前週並みを維持した「狼」が電撃文庫内の首位奪還となりました。

先週のオリコンのランキングを受けて、某知人は『狼と香辛料』のことを過去の遺物と評したが、どうやら早計だったようだ。

CAX (週をまたいだ)集計日の差がランキングに反映したような気が。早めに並ぶアキバ系書店では「俺妹」が売れて前週は順位が上だったが、知名度のある「狼」は次の週に地方・一般書店で売れて逆転したんじゃないかと。 2009/08/20

小説そのものの内容に着目すれば、度重なる延命策でかなり勢いが弱まっている『狼』よりもネタ次第ではまだまだ引き延ばせそうな『俺妹』のほうに軍配をあげることになるだろう。
だが、政局不安定な昨今『俺妹』のアニメ化には不安が伴うのに対し、『狼』のメデイア展開には危なげがなくまだまだ売れる可能性を秘めているため、もしかしたら『狼』がこのまま最終巻まで逃げ切るかもしれないという予測も可能だ。
『狼』の13巻は10月か11月に出そうな雰囲気なのに対し、『俺妹』の5巻は少し間があくようなので、とりあえず次巻での直接対決はなさそうだ。
ところで、「狼と香辛料の憂鬱」というフレーズはどこかで見たことがあるなぁ、と思ったら、自分で使っていた。1年半前の記事なのですっかり忘れていたが、当時既に一部の先鋭的な人々にとって「過去の作品」という扱いを受けてきたことを思えば、『狼』はなかなかしぶとい作品だと言えるだろう。さて、『俺妹』はそれほどの粘りを見せるや否や?