ひどく遅ればせながら『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』をみたので感想文を書くよ

というわけで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』をみてきた。6月27日公開作品だが、未だに上映している館があるというのは凄いことだと思う。
以前、「エヴァ」を知らずに「ヱヴァ」を観た - 一本足の蛸でも書いたように、このたびの新劇場版シリーズより前には、「エヴァ」は完全スルーしていたので、昔からのファンとは感想がかなり違っているものと思う。「序」はテレビシリーズを基本的になぞっていたけれど「破」は相当違っている、などというようなことは全然知らずに映画をみたものだから。アスカの姓が変更されていることすら気づかなかったくらい。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』でいちばんびっくりしたのは、何と言ってもシンジの夢の中(?)の電車の吊り掛け音だ。これには驚いた。

吊り掛け駆動方式(つりかけくどうほうしき)は、電車・電気機関車等の電気車において、モーターから車輪に動力を伝達する(モーターを台車に装架する)方式の一種。手法としては単純で、すでに古典的な方式である。

釣り掛け、吊掛、釣掛とも表記するが、絶対的な統一表記はない。英語では nose-suspension drive 。

日本では、電車の駆動方式としてはカルダン駆動方式に取って代わられ、現存例は多くないが、電気機関車の駆動方式としては21世紀初頭現在でも広く使われている。

戦闘シーンで流れる音楽にも驚いたけれど、これとあれとでは驚きの質が違う。戦闘シーンの音楽のほうは、「ここでこの曲を流すのかっ!」という驚きはあったが、使用曲そのものはよく知られたものなので別に驚きはなかった。一方、吊り掛け音のほうは、ノスタルジックな雰囲気で用いられているので、特にミスマッチや異化効果は感じなかったのだが、果たしてこの映画の観客にノスタルジーが伝わるのかどうか疑問に感じた。たぶん、「ヱヴァ」をみた人の大部分は、これまでの人生で吊り掛け音など一度も聞いたことがないだろうから。
あと、特筆すべき感想といえば……うーん、宮崎アニメをみた後で『王と鳥』をみたような感じというところか。わかりにくい喩えでごめん。