いっそ『道路整備が地方を滅ぼす』というタイトルにすればよかったのに

道路整備事業の大罪 ~道路は地方を救えない (新書y)

道路整備事業の大罪 ~道路は地方を救えない (新書y)

タイトルそのまんまの内容。面白かったけれど、さて一般に受け入れられるかどうか。シートン氏なら諸手を挙げて賛成するだろうが、別に今さら読まなくてもいいだろう。むしろ、高森太郎氏のような人にこそ読んで貰いたいが、タイトルを見ただけで敬遠されそうだ。
このタイトルについては「はじめに」で次のように述べられている。

なお、本書のタイトルは編集部の提案によるものだ。当初の題名は「道路をつくると地方は衰える」であった。したがって、本書の内容も道路整備が地方に何をもたらしたか、ということを検証するものになっており、「道路整備の大罪」といった大上段に構えた視点は有していないともいえる。筆者は必ずしも、道路整備事業すべてが罪であるとは考えていないのだが、しかし本書の内容から、これは罪であるという判断が導かれるのであれば、このタイトルも妥当であろうと考え、編集部からの提案に譲歩することとした。このタイトルによって、より多くの人が本書を手にし、道路整備が必ずしもその地域にプラスだけでなくマイナスももたらす可能性があることを知っていただければ幸いである。

何とも歯切れが悪い。
「あとがき」には次のような記述もある。

大阪人間科学大学片寄俊秀教授には、この本に通底する私の問題意識を形成するのに大きく寄与した湯川利和先生の基調な文献をいただいた。また、編集部が提案する書名の「大罪」を嫌い、ペンネームで出版することを考慮した著者に再考を促してくれたのも片寄教授であった。ここに御礼を申し上げる。

ああ、いろいろあったんだなぁ。

追記

見出しはネタです。本気にしないでね。

参考
○○○が日本を滅ぼす - orangestarの日記