いっそ『道路整備が地方を滅ぼす』というタイトルにすればよかったのに
- 作者: 服部圭郎
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2009/08/06
- メディア: 新書
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このタイトルについては「はじめに」で次のように述べられている。
なお、本書のタイトルは編集部の提案によるものだ。当初の題名は「道路をつくると地方は衰える」であった。したがって、本書の内容も道路整備が地方に何をもたらしたか、ということを検証するものになっており、「道路整備の大罪」といった大上段に構えた視点は有していないともいえる。筆者は必ずしも、道路整備事業すべてが罪であるとは考えていないのだが、しかし本書の内容から、これは罪であるという判断が導かれるのであれば、このタイトルも妥当であろうと考え、編集部からの提案に譲歩することとした。このタイトルによって、より多くの人が本書を手にし、道路整備が必ずしもその地域にプラスだけでなくマイナスももたらす可能性があることを知っていただければ幸いである。
何とも歯切れが悪い。
「あとがき」には次のような記述もある。
大阪人間科学大学の片寄俊秀教授には、この本に通底する私の問題意識を形成するのに大きく寄与した湯川利和先生の基調な文献をいただいた。また、編集部が提案する書名の「大罪」を嫌い、ペンネームで出版することを考慮した著者に再考を促してくれたのも片寄教授であった。ここに御礼を申し上げる。
ああ、いろいろあったんだなぁ。