20世紀は遥か彼方へ去っていきました

知り合いから貰った梨ふたつ、ひとつは二十世紀、もうひとつは豊水、を食べ比べた。豊水は甘く、二十世紀はやや水っぽい。かつては梨といえば長十郎か二十世紀と言われたものだが、それも今は昔だ。
以前、鳥取県湯梨浜町にある燕趙園を訪れたとき、東郷支所の前を通りかかり、案内看板で湯梨浜町二十世紀梨を大切にする条例を知った。で、ずっと湯梨浜町二十世紀梨発祥の地だと思い込んでいたのだが、そうではなかった。

二十世紀(にじっせいき)は青梨系の中生種で、和なし生産の13%を占める生産量第3位の品種である。また、鳥取県産なしの8割を占める。

青梨系の代表品種で、一般的な唯一の青梨。1888年に現在の松戸市で、当時13歳の松戸覚之助が、親類宅のゴミ捨て場に生えていたものを発見した。松戸は「新太白」と名付けたが、1898年に渡瀬寅次郎によって、来たる新世紀(二十世紀)における代表的品種になるであろうとの観測と願望を込めて新たに命名された。なお、当時は西暦の概念さえまだ一般的ではない時代であったため、非常に先進的な命名と言える。その後、1904年に鳥取県に導入され、鳥取県の特産品となった。花は鳥取県県花に指定されている。発祥の松戸市を含む関東地方では現在あまり栽培されなくなっている。

ところで、豊水といえば札幌を連想するのだが、あの辺りで梨を栽培しているところはあるのだろうか?