去年最後に読んだ本

石田三成 ソクチョンサムスン

石田三成 ソクチョンサムスン

12月半ばからぼちぼち読んでいたのだが、読了する前に年を越してしまうのが嫌だったので、昨日気合いを入れて読了した。紅白歌合戦で「トイレの神様」のあたりだった。
タイトルからは石田三成が大活躍するような印象を受けるが、主要登場人物の一人ではあるものの、さほど出番が多いわけでもない。連載時のタイトルは「柳生大作戦」だったそうで、そっちのほうがしっくりくる。
往年の特撮映画に想を得たと思しい怪獣については、そっち方面の知識に乏しいため何とも評価しづらいが、叙述トリックっぽいお遊びはなかなか楽しめた。
荒山徹の作品の中では決して最高級のものではないが、時代伝奇小説として水準以上の出来であり、この本を一年の最後に読めてよかったと思う。
ちなみに、最後から二番目に読んだ本はこれ。
ちいさな飼育員   淡路島 ニホンザルのおはなし

ちいさな飼育員 淡路島 ニホンザルのおはなし

写真集なので「読んだ」という表現が適切かどうか若干の疑問はあるが、写真を見るだけでなく文章もちゃんと読んだ。
本をレジに持っていったら、たまたまそこに著者がいてサインをしてくれたという稀有な本。著者サイン本はほかにも何冊か持っているが、こういう経験は生まれて初めてだ。この本は末永く大切にしたい。