ちょっと想像できない組み合わせ

後半の最初は日本初演曲目。プログラム・ノートの執筆者にも内容の情報が入っていなかったようで、解説を投げ出していたが、この曲、タグを付けるとすれば「混ぜるな自然」となるだろう。バッハの無伴奏チェロ組曲第1番のプレリュードの上に、シューベルトとグノーの両アヴェ・マリアを被せるという、かなり無茶なことをやっている曲なのだが、これがまるで違和感がないのである。元々同じ曲だったんじゃないかというぐらい。基本的にバッハはチェロが、ヴァイオリンはシューベルトとグノーを担当しているのだが、時々入れ替わったりするのも面白かった。しかしクレーメルが弾くと、敬虔な祈り或いは癒しではなく、レクイエムのように聞こえるのが興味深い。

参考