この世で二番目に面白いライトノベル、遂に完結!

たま◇なま~キミは、何故生きている?~ (HJ文庫)

たま◇なま~キミは、何故生きている?~ (HJ文庫)

ちなみに、この世で一番面白いライトノベルこれだ。異論は認めない。
さて、『たま◇なま』は以前から何度か取り上げている*1ので、重複を避けるため最終巻の感想のみに留めておくことにしよう。
前巻の段階では、まさか次の巻でこのシリーズが終わってしまうなどとは夢にも思っていなかったが、7巻を読んでみるとそれまでの巻に結末に至る伏線が周到に張られていて、終わるべくして終わったのだということがよくわかった。この世にはまだ終わるべき時ではないのに終わってしまった不幸なライトノベルが多く、また、とっくに終わっていないといけないのに終わっていない、もっと不幸なライトノベルもいくつかある。『たま◇なま』は実に幸福なライトノベルと言えるだろう。
青臭いほど生々堂々と圧倒的な生命讃歌を歌いあげ、不安や弱さも一切誤魔化すことなく書ききっている。持っていきようによってはハーレムにもNTRにもできただろうに、そんなものには一切目もくれずにまっすぐに本道を突き進んでいて清々しい。ある意味ではメタフィクション的な要素もあるが、最近はやりの自家中毒的楽屋ネタとは全く正反対で、ライトノベルという狭い枠組みを超えているため、より普遍的で力強い。この物語は、いつまでも読者の記憶に残ることだろう。

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