2冊の同じ本

「『すたんだっぷ風太くん!』を買うくらいなら、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を2冊買う」と言った人がいる。もちろん、この発言はレトリックで、要するに「自分は決して『すたんだっぷ風太くん!』を買わない」という程度の意味に違いないのだが、あえて文字通りの意味に受け止めてみる。
もし、『すたんだっぷ風太くん!』か、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』×2か、どちらかを選択しなければならないという状況になったなら、大部分の人はきっと『すたんだっぷ風太くん!』を選ぶだろう。ましてや『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を既に持っている人*1なら、なおさらだ。値段を比較してみても、『すたんだっぷ風太くん!』の予価が840円であるのに対して、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』×2は1050円だから、『すたんだっぷ風太くん!』のほうが210円も安い。
それでもまだ『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』×2のほうを選ぶという人には、たとえば『あなたもタバコがやめられる』と『ワイルダー一家の失踪』×2のどちらかを選ばなければならない状況を想定してほしい。誰だって『あなたはタバコがやめられる』のほうを選ぶだろう。
だったら、同じことだ。さあ、『すたんだっぷ風太くん!』を買うがいい!

*1:件の発言の主は『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を持っている。