5冊目

蟲と眼球とテディベア (MF文庫J)

「編集長特別賞」という微妙な賞の受賞作。
最終選考前にデビューしたから新人賞の対象外にしたということらしいけど、締切時に応募資格を満たしていたのなら、そのまま最後まで選考するのが筋じゃないかと思う。
それはともかく。
内容はホラーとコメディと活劇の合わせ技。眼球抉子（がんきゅうえぐりこ）、略して「グリコ」という凄い名前の女の子が活躍するお話。中途半端だと思う人もいるだろうけど、ライトノベルのツボをきちんと押さえているので、読んで退屈はしないはず。
主要登場人物のうち、グリコ以外の二人はあまりキャラが立っていないので、今回限りの使い捨てでもいいように思うけれど、あの締めくくり方だとグリコはこのまま定住することになるのだろう。やっぱり放浪型は商業的に不利なのかも。