ライトノベルの「崩壊」

「2006年はライトノベル崩壊元年になるかもしれない」という人*1がいる。既にいつくかの会社がライトノベルレーベルを新規に立ち上げているが、新規レーベルが一通り出揃う見込みなのが来年だから、というのがその理由だ。もう始まっている動きなのだから、今年2005年こそが崩壊元年ではないかという気もするのだが、もちろん「崩壊元年」という言い回しはレトリックに過ぎないので、2005年か2006年かを問うことに大きな意味があるわけではなく、ライトノベルの「崩壊」の実質的内容を見極めることのほうが、より重要であることは言うまでもない。*2
もっとも、新規レーベルの参入という現在進行中の事態について、現段階でどこまで確定的なことがいえるのかは定かではない。というか、憶測以上のことは何もいえないだろう。あえて、<ライトノベルの「崩壊」>という挑発的な見出しをつけてみたが、案外過剰なブームを沈静化させて、雨降って地固まるということになるかもしれないし、新規レーベルのうち残るものは残り、潰れるものは潰れて、大勢に影響はないかもしれない。より楽天的な人なら、発表作品数が増えることが刺戟となり、何か新しいものがそこから生まれてくるかもしれない、と考えるかもしれない。
そんなことを何となくぼんやりと考えてつつ、いつものようにネットを巡回していたら、まいじゃー分室に切込隊長が降臨しているのを見かけた。あ、『スカーレット・ソード』の著者の山本一郎って切込隊長のことだったのか!

*1:特にライトノベル界隈で名の知れた人ではないので、名は伏せる。

*2:余談だが、「言うまでもない」ことの多くは「言わなきゃわからない」ことでもあるよなぁ、と最近よく実感する。これが「言ってもわからない」ことだと悲惨だが、さすがにそうではないと信じたい。