法月綸太郎2件


例えば私がコミケで「探偵法月綸太郎シリーズ」の同人誌を入手したとしましょう。もしその中で「探偵法月綸太郎」が事件に苦悩することなくのほほんと生きていたら、私は「こんなの探偵法月綸太郎じゃないやい!」と泣き叫んで打ちっぱなしのコンクリート壁に投げつけると思います。

また、はじめは料理とは無関係にみえた修行がやがて店の再建へとつながっていく伏線の妙は本格推理に近いものがある。そういう意味では脱本格作品の一種ともいえるだろう。卓球とか按摩はまだしも、サーカスの投げナイフまで修行に取り込んでしまう展開には法月綸太郎もびっくりだ。