どこまで行ってもお留守番の時間

お留守バンシー〈2〉 (電撃文庫)

お留守バンシー〈2〉 (電撃文庫)

第12回電撃小説大賞<大賞>*1受賞作『お留守バンシー (電撃文庫)』の続篇。相変わらずお留守番が続いている。
ファンタジーでお馴染みの妖怪や怪物*2に通念を覆すような属性を与えて、そのギャップがおかしみを生むというのが『お留守バンシー』の特長だったが、2巻でもその路線は継承されている。ただ、あまり何度も使っていると飽きてしまうのは目に見えているので、あと1冊か2冊程度で締めくくるか、別の路線に展開するか、どちらかになるのではないかと思う。
何となく吸血鬼っぽいけれど、吸血鬼だとはどこにも書かれていないブラド卿の正体が実は××だった……というような締めくくりになるのではないかと予想しているのだが、さて「××」に何が入るのかは皆目見当もつかない。あるいは、そんな仕掛けは全くなくて、本当に吸血鬼なのかもしれない。

*1:コンテストの名称と賞のランクの名称の両方に「大賞」があるのは混乱のもとだと思うのだが、どうにかならないものだろうか。

*2:と平然と書いてみたものの、実は『お留守バンシー』を読むまでバンシーという妖精(?)のことは全然知らなかった。