不発・挫折・徒労

足かけ3ヶ月、じっくりと練り込み、準備を進めてきた計画が、遂行まであと1週間のところで水の泡と消え、後には疲労だけが残った。
もうおしまいだ。
実を言えば、一本足の蛸 - 支倉凍砂の30冊という思わせぶりな文章を書いていたときには構想は出来上がっていた。『狼と香辛料』の本当のルーツ、支倉凍砂が「教えたくない本」として意図的に隠した本のタイトルを既に知っていたのだ。『中世の秋』を持ち出したのは煙幕に過ぎない。あとは、『狼と香辛料』の3巻発売までにその本を読み、発売日に大々的に暴露するつもりだった。
えっ、「読んでいないのにどうしてその本が元ネタだとわかったのか?」って?
それは博学な知人が教えてくれたからだ。その本のタイトルくらいは前から知ってはいたが、もし某氏*1が教えてくれなかったら、きっと一生その本を読むことはなかっただろう。
ああ、あと1週間。たった1週間のことだったのに……。
どこの誰かは知らないが、その本のタイトルだけでなく章・節番号までご丁寧にばらしてしまったのは不愉快だ。自分も同じことをやろうと思っていたのはここだけの秘密だ。
もう駄目だ。精も根も尽き果てた。
さようなら。
しばらく旅に出ます。

*1:秘密の暴露に関わることなので、あえて名を秘す。なお、某氏の名誉のために附言しておけば、その本が『狼と香辛料』のネタ本だと某氏が教えてくれたのは、この記事が書かれるよりも前のことで、某氏には支倉凍砂の秘密をことさら暴き立てる意図はなかった。