たまには時事問題でも

高校の必修科目履修不足が問題になっている。筋からいえば今から補習をして必修科目を履修させるべきだし、それで来年3月までに間に合わなければ全員留年させるということになるだろうが、どうやら学習指導要領を緩めて特例措置で救済するという方向で話が進みそうな雲行きだ。
嘆かわしいことだ。
「生徒は被害者だから……」と言う人もいるが、この問題に加害者も被害者もあるものか。そもそもこの問題に「加害者」とか「被害者」という語気の強い表現を用いること自体がミスリーディングなのだが、あえてこの比喩に乗るとすれば、学校と生徒が「共犯者」で大学や短大が「被害者」だろう。
「でも、実際問題としてこのまま原則をごりおしして生徒の受験機会を奪うことはできないでしょ?」
だったら、特例で高等学校卒業程度認定試験*1を開催すればいいではないか。でもって高校は中退扱いにすれば、きちんと必修科目を履修させている学校、している生徒の顔も立つだろう。
「あ、でも高認も世界史必修ですよ」
あ……むむ……。おっと、終電に間に合わないからこれで失礼するよ。

*1:もと大学入学資格検定のこと。2005年度から現行の名称となった。Wikipediaによれば高卒認定」や「高認」と呼ばれているそうだが、そのような略称を今まで見聞きしたことがないので、たぶん「大検」ほどには広まっていないのだろう。