積ん読をなくすための新提案

用意するものは丈夫な紐と金槌と釘です。背の低い人は脚立も用意しておきましょう。
さて、読書家の間で近年大きな問題となっている積ん読、「積読」と書くこともあるが実態は変わらない。本棚、机上、床の上などにどんどん未読の本を積んでいき、収拾がつかなくなる現象のことだ。
これを回避するための方法はこれまでいくつも提案されてきた。「すぐ読む予定のない本は買わない」「読んでない本でも読める見込みがなければ売ってしまう」「タイトルと著者名を確認したらそれだけで読んだつもりになる」「豚まんに入れて食べてしまう」などなど。だが、これらの方法で積ん読からの脱却に成功した例はあまり多くない。
そこで、ここに新しい積ん読対策を提案したい。題して、吊り読だ。これは、今までに提案されたように未読の本を減らすという発想を捨てて、全く別の手段をとろうというものだ。
まず、丈夫な紐を用意して、それを釘にしっかりと結わえ付ける。次に、その釘を壁の高いところに金槌で打ち付ける。壁いっぱいに本棚がみっしりと張り付いている場合は天井でも構わない。そして、その紐で本とか雑誌とかを縛って空中に吊るのだ。
寝ても覚めてもぶらぶらと宙に浮かぶ数百冊、または数千冊の吊り読本の数々。いつ天井板がはずれて落ちてくるかわからないという恐怖。あなたはそれに耐えられるだろうか?
ぜひ、一度お試しいただきたい。