ライトノベルの楽しい読み方

ライトノベルの楽しい書き方 (GA文庫)

ライトノベルの楽しい書き方 (GA文庫)

ライトノベルに「正しい読み方」などないが、「楽しい読み方」と「さほど楽しい読み方」はあるのではないかと思う。経験上、いったん本を開いたら途中で中断せずに一気に読み通すほうが、細切れに読むよりずっと楽しい。もしかすると、楽しいライトノベルだから一気に読めるのかもしれないが。
さて、この『ライトノベルの楽しい書き方』は、昨日立ち寄った某駅前書店で見かけて、ついふらふらと買ってしまい、電車の中で読み始めたら途中でやめられず、結局、車中で読み通してしまった。所要時間約1時間20分。楽しい時間を過ごすことができた。
ありがちなキャラクター、ありがちな設定、ありがちなプロットなのに、読んでみると全然陳腐ではない。なぜそうなのかはうまく説明できないが、強いていうなら、ディテールがしっかり組み立てられているからかもしれない。緩急の付け方も見事で、ラストの締めくくりもさわやかだ。1冊でぴしっと完結している小説はいいものだ。
もっとも、あるキャラクターの属性に関してあからさまに伏線が張られているのに最後まで回収されていないので、もしかしたら続きが出る可能性もあるのかもしれない。出たら買おうかどうか、ちょっと迷うところだ。
よし、続篇のタイトルが『ライトノベルの楽しい書き方2』なら買わない、『ライトノベルのもっと楽しい書き方』なら買う。うん、そうしよう。