めまいがする映画

今日、福岡のソラリア・シネマ地球でいちばん幸せな場所という映画をみた。西鉄創立100周年記念で、通常1800円の料金が1000円だったからだ。
もしかすると映画ファンにはよく知られた映画なのかもしれないが、あまりそっち方面に通じていないので、事前情報はほとんどゼロに近かった。ヒロインの女の子の写真とタイトルだけで決めたといっても過言ではない。
詳しい内容は公式サイトを見てもらえればわかるが、ちょっとだけ紹介しておこう。

  • 舞台はベトナム南部にある都市、ホーチミン市
  • 主人公は10歳の少女トゥイ。
  • トゥイは両親をなくして、叔父さんの工場で働いていたが、嫌気がさして逃げ出した。
  • 彼女がホーチミン市で出会ったフライトアテンダントのランと動物園飼育係のハイを巡る月曜日から金曜日までの五日間のお話。

この映画をみていると、やたらと人物がアップで映されているのと、激しく画面が揺れたりぶれたりするのが気になった。後でパンフレットをみたら、すべてハンディカメラで撮影された映像だそうで、なるほどと思ったが、みている最中は車酔いにも似た吐き気とめまいに悩まされた。たぶん、旅行疲れのせいで体調があまりよくなかったせいもあるとは思うが、途中から動きのある場面ではスクリーンを正視するのが困難なほどだった。
そんなわけで、あまり心地よい映画鑑賞体験ではなかったが、それと映画の中身の評価は別だ。ラストシーンがややあっけらかんとしていて「おいおい」と思ったが、全体としてはいい意味で素朴な手作り感が味わえる名画だと思う。
特にトゥイ役のファム・ティ・ハンの演技が素晴らしかった。「エコール」なんかが大好きなそっち方面の人にもお薦め。
……しかし、今月に入ってからみた映画が「グーグーだって猫である」と「地球でいちばん幸せな場所」というのは、我ながらいかがなものかと思う。