いつの間にか「日本YA作家クラブ」が出来ていた!
会員名簿を見たが、金原瑞人*1と香月日輪*2と令丈ヒロ子*3しか知らないし、3人とも実は著作を1冊も読んだことはないので、YAというのがどういうものなのかも具体的に実感できないのだが、YAについてを読むと大まかなイメージがつかめる……ような気もする*4。
ところで、
YA図書は、本のサイズや形態だけで分類されるものではありません。内容や装丁に関する決まり事や基準はありません。
書店さんや図書館によっては、特定の出版社の文庫シリーズだけを集めたコーナーを「ヤングアダルト」と称する場合がございますか、それは現場の担当者さまの独自の判断によるもので、一般的な分類法ではありません。
これと、
90年代末から00年代はじめごろに、ライトノベルを含む十代向けの小説をヤングアダルトと呼んでいた時期がありましたが、YAはそれとはまたちょっと違う枠組みです。ヤングアダルトは当時ちょっと流行っていた思春期小説を中心にその他のライトノベル“も”含むというよな広くて曖昧な概念だったかと思います。まあそっちのほうが本来のヤングアダルトの意味に近いのでしょうが、いっぽうのYAは現在のライトノベルと同じく、眼に見える具体的なYAレーベルの存在を前提としています。
これを読み比べると、全く正反対の見解になっているのが興味深い。
ついでだから、自分とこのコメント欄からもベタコピペ*5で引用。
eelee 2009/01/10 01:26
90年代ごろのヤングアダルトというのは、ライトノベルの旧称というよりはもう少しリアリスティックな文学寄りというか、「読者と同年齢程度の、基本的に同時代の主人公が、その年齢で経験して不思議でないような人生の苦味(友人関係・いじめ・親の離婚やDV・近しい人の死・恋や性など)を味わいながら成長する」ようなジャンルという印象がありました。『YA(ヤングアダルト)読書案内』をかなり以前に読んだ(そして紹介されてる作品はほとんど読んでない)印象からなので少し誤っているかもしれませんが。参考: http://www.hon-ha-yokabai.com/news/122/ http://www.amazon.co.jp/dp/4794961340
YAレーベルによる新たな広がりというのはここで初めて知って興味がわきました。はやし(哲) 2009/01/10 20:39
SF界隈および隣接ジャンルのファン・コミュニティにおいて、80年代後半から90年代にかけて使用された「ヤングアダルト(およびその略称としてのYA)」は、ほぼ現在のライトノベルに相当するものです。一方、その語の元になった図書館用語としてのYAというのがあって、こちらはeeleeさんが述べているものに相当します。現在、ジュンク堂の棚分類や一部ティーン向け翻訳叢書で使用されている「ヤングアダルト」はこちらです。
#SF寄りの歴史認識なので、偏りはあると思いますが。【略】
yoshirin 2009/01/12 01:59
児童文学は割と頻繁にチェックするし、読みもするからなのか、「ラノベから見る新ジャンルYAまとめ」の意見には、なんとも言えない違和感を覚える。
まあ、確かにいわゆるマンガ世代に向けたエンターテインメント性のある児童文学が増えたのは事実だし、小中学生にそういうニーズがあるのも事実だけど。でも、新ジャンルと言えるほどの独自性があるかと思えば疑問符が付く。
というか、それだけフォローしておきながら「守り人」シリーズをスルーしていて泣いた。