同名異人

 滋賀県野洲高校サッカー部に、梅村崇という選手がいる。

 同姓同名である。漢字も同じだ。

 他にもう一つ共通項があって、気持ち悪さすら感じるくらいである。

調べてみると、はてなキーワードはまだ作成されておらず、ウィキペディアにもまだ項目がないので判断できないが、グーグルだと上から10件目までが小説家で、11件目に初めてサッカー選手がヒットする。やはり活動結果が言葉で残る人のほうが強い。
そういえば、以前似たようなネタで書いたことがあったなぁ、と思って過去ログをみると、

こうやって並べられてみると、世の中同姓同名の有名人は結構いるものだと感心する。中にはあまり有名ではなさそうな人も混じっているけれど。

と書いてあったが、現在の同姓同名 - Wikipediaには「同姓同名の著名人」が削除されている。参考のため2005年11月3日 (木) 12:16版にリンク。
ところで、同名異人といえば真っ先に思い出すのがこれ。

哲学者の小林道夫氏は学生時代にチェンバロ奏者の小林道夫氏の演奏会のポスターを下宿の壁に貼って見る人を驚かせたことがある、というエピソードを昔2ちゃんねるの哲学板で読んで今でも記憶に残っている。どちらもその筋では日本を代表する大家だが、「その筋」自体がやや特殊であるため、あまり話題に上ることがない。有名人同士で同名異人 - 教えて!gooにも名前が挙がっていなかった。

おまけ

同名異人の四人が死んだ (講談社文庫 さ 2-6)

同名異人の四人が死んだ (講談社文庫 さ 2-6)

タイトルを見ると面白そうだが、佐野洋の小説はあまり肌に合わないので未読。
ミステリで同名異人を扱った別の例としては、中町信の……あ、これはタイトルを挙げるわけにはいかない。
タイトルに言及しても差し支えない例をひとつ紹介しよう。亀取二郎という人物が人を殺した。被害者の遺したメモから犯人の名前はすぐにわかったが、調べてみると同姓同名の人物が40人もいる。さて、犯人はそのうちの誰か? ……というお話。実際には「亀取」姓の人は極めて少ないようだが。ちなみに、『王を探せ』をドラマ化した際に犯人の名前が「亀取薫」に変更されているそうだ。ドラマ化の際に人物の性別を変更するという例はいくらでもある*1が、この話の場合は、名前が匿名性を強調するというパラドキシカルな状況をさらに極めるために性別も不詳にしたのだとも考えられる。
いやー、名前って面白いですね……と当たり障りのないことを言って、まとまりのない話を締めくくることにしよう。

*1:ただし、そのほとんどが原作で男だった人物を女に変更するというもの。逆の例はあまり見かけないのはなぜだろう?