太陽と北風

すごく巧妙な文章だった。
最初「その1」を読んだとき文章のノリに惑わされて、筆者が風力発電についても肯定的に捉えているのかと思った。

日本の場合、各地で大型の風力に対して、「正気かな?」って思わず疑っちゃうようなおばちゃんや既得権益の犬、宗教その他反対運動でご飯を食べている人たちが沸いて結構反対運動が多いんだ。景観を崩すだの、よくわかんないけど科学的には測定できない「低周波」と言った話もあるんだけど(スカラー波みたいなものかな?)、結構感情的とも言える反対運動が起きてるんだよ。これにのせられる脳が足りない政治家も多くてこまっちゃう。

その点で、なんとなくいい物ってイメージのある太陽光発電の方がデメリットをうまいことイメージの向こう側において、たくさんの人をだましやすいと思うんだ。また、可動部分がないだけ太陽光発電の方がメンテナンスフリーだっていえちゃうので(機械なので必ず壊れるよ!)、一般人が仮定に設置するなら、風力より太陽光だと思う。

僕としては、峰に回る巨大な風車ってな光景は、いかにも人類が緩やかに滅びていく終末的な光景でいいな〜って思うんだけど、わりと感情的な反対が多いみたいで残念だなぁ。「無風と強風が入り乱れる季節のはっきりした日本のような土地でわざわざあんな馬鹿みたいなもの建てるなんて馬鹿じゃねーの?そもそも風力で独立して採算がとれる見込みなんてあんのかよ?プゲラ」とかなんておもってないですよ?

もちろん!風力発電装置のかなりの部分は外国から買わないといけないってのも問題だと思うよ。わざわざホワイトトラッシュ共に金をくれてやることなんかないもの。あいつら金を与えるとすぐに戦争するでしょ?まるで発情期のわんこみたいに。

とは言っても、産業としては普及させないことには奴らにやられっぱなしになっちゃうんで、研究費はどこかで助成する必要があると思うけど。だって儲け損なったらもったいないじゃない。

……誤読だった。ここだけ切り出して読めば、風力発電を積極的に推進する立場を表明しているとは思えない。
そういえば、以前、竜飛岬に行ったときに巨大風車群を目の当たりにして、とてつもない不安を感じたことがあるのだが、それはまさに「人類が緩やかに滅びていく終末的な光景」で、言い得て妙だ。もっとも、景観問題というのは優れてその景観を見る人の主観ないし共同主観に依存するものだから、風車のある風景に慣れてしまえば問題は自ずと解消する。仮に一生馴染むことができないとしても、生まれたときから風車を見てきた世代には遺伝しない。In the long run we are all dead.
なお、上で言及されていない風力発電の問題点をもう一つ挙げておく。バードストライクだ。

風力発電施設のバードストライクは国内ではトビの衝突死が報告されている。風力発電の先進国であるデンマーク、オランダ、イギリス、アメリカなどからより長期にわたる詳細かつ定量的な調査報告がなされている。

猛禽類や渡り鳥の衝突事故が懸念されている。また施設が希少種の生息域やその近くとなることも心配されている。クリーンなエネルギー源として風力発電施設の設置が推進されている一方で風力発電事業は環境影響評価法の対象からはずれており、環境影響評価に関するガイドラインもいまだ整備されていない。

このような現状に対して野鳥保護の観点から日本野鳥の会環境省に対して意見・要望を表明している。その概略は野鳥への影響がありそうな立地を避けること、風力発電の野鳥の生態に対する影響を調査研究すること、さらに事前の環境影響評価と事後の調査を事業者に義務つけることなどである。特に国立公園・国定公園内の設置には慎重な姿勢を表明している。

移動性野生動物種の保全に関する条約(通称:ボン条約)の第7回締結国会議で風力発電建設に関する決議が採択され、特に大規模海上風力発電の渡り鳥、海鳥に対する影響に考慮することを求めている。(⇒風力発電#鳥への影響)

イヌワシクマタカオオタカなどの希少猛禽類の幼鳥が、風力発電のブレード(回転羽根)に衝突(バードストライク)して死亡するケースがある。衝突死の多くは鳥が風車の回転範囲を通り抜けようとして、回転翼を避けずに体が切断されることにより生じる。一説にはモーションスミア現象によって高速の羽根が見えず、反対側の景色が透けて見えるため鳥が気づかないためといわれている。鳥類の目は人間に比べモーションスミアが起こりやすいという実験結果が出ている。鳥類は生息地の喪失、繁殖の妨害、採餌地の喪失、などの影響も受けているが、バードストライクは鳥の大群が通るルートの地域で多数発生していることがわかっている。設置する場所や形態の選定さえ適切ならば、通常の送電線以下の危険性しか及ぼさないとの報告もある(クローネ (Krone) 他)[83]。米国での年間平均バードストライク数は大型風車1基につき2.19羽(2001年)ドイツでは同0.5羽である(すべて狐などによる死骸持ち去り数を調整済み)。米国でのバードストライク総数は年間約10億羽であるが、風車によるものは0.01%であり、窓ガラスなどに比べてきわめて低い数字であるといえる。また英国王立鳥類保護協会も、「適切に設置された風力発電所は、鳥類に大きな脅威を及ぼさないと考える」と表明している[84]。スペインの影響調査では風車設置場所を飛行する鳥類の死亡率は0.1〜0.2%と報告されている。しかし、日本では風力発電環境影響評価法環境アセスメント法)の適用外であるため、事前の調査も事業者の自主努力に頼っている状態であり、不十分な環境影響評価も多い。そのため都道府県によっては独自の条例により環境基準を設けているところもある(バードストライクの項を参照)。

技術的には、下記のような対策が考慮される。

  • 予め設置地域の鳥類の生息状況を調べ、影響の少ない設置場所や形式を選定する。
  • 渡り鳥の接近をレーダーによって探知し、事前に回転翼を止めておく。
  • 風車付近での猛禽類の採餌行為を無くすため、周囲にテープや案山子を配置する[85]。
  • 同じ発電量でも、ブレードの回転速度が遅くなるように設計する(翼断面や発電機によって決まる。騒音の項を参照)
  • タワー(支柱)に鳥が留まらないよう、横桁や出っ張りをなくした円柱状の設計とする。
  • 視認しやすい白色で塗装する。但し、目立たない色に塗装するという景観への配慮と矛盾する可能性がある。
  • フラッシュ光により警戒を促す。但し、景観問題への配慮が必要となる。

こうやって並べてみると同じウィキペディアの記事でもニュアンスがかなり違っているのがわかる。前者は野鳥保護に関心がある人が書いたのだろうし、後者は風力発電を推進したいと考える人が書いたのだろう。