抜本的な解決を求めたがる人々

世の中には、あちらが立てばこちらが立たず、かといって何もしないわけにもいかないので、だましだましその場を取り繕っていくしかないことがよくあるのだけど、いかなる問題に対しても抜本的な活系を求めたがる人々には、そのような場当たり的な対応がひどく不快なようで、いろいろと非難したり妨害したりすることもある。その結果、ぼちぼち対策をとればそれなりにやり過ごせる程度の危難に対してどうにもこうにも身動きがとれなくなって、結局、誰もが損をしてひどい目に遭ってしまうことにもなるのだけれど、それでもきっと中途半端に妥協するよりは価値のあることだと考えているのだろう。そういう輩に出くわしたときには、あまりまともに相手をせずに適当にやり過ごすほうがいい、と最近気がついた。もちろんそれでは抜本的な解決にはならないのだが、抜本的な解決を求めたがる人々の害悪を完全に一掃するような抜本的な解決はないのだから仕方がない。