ディストピアへの道はユートピアへの夢で舗装されている

名古屋市の外郭団体、名古屋都市センター(中区金山町1)は、2027年のリニア新幹線開業後を見据えた名古屋の中心部の将来像「名古屋都心ビジョン2030」をまとめた。名古屋駅地区の一極集中を避けるため、栄、名城など8エリアで特色あるまちづくりを進めた上、次世代型路面電車(LRT)などで結び付け、リニアが生み出す活力を都心部全体に波及させることを狙っている。

「特色あるまちづくり」とか「活力を都心部全体に波及」とか、何ともスパイシーな文章だ。

起爆剤」がないのは残念だが、ともあれ「名古屋都心ビジョン2030」とやらを読んでみようと、名古屋都市センターのサイトにアクセスした。目当ての文書はトップページからリンクされていて、すぐにたどり着けた。有難いことだ。

早速、ざっと一読してみたのだが……あー、この「何たらゾーン」で構成された都市って、そんなにいいものですかね? 名古屋のまちが持っている猥雑な魅力が根こそぎ浄化されて秋刀魚の椀物みたいになってしまいそうだ。まあ、どうせ実現するわけはないから、どうでもいいのだけど。