東京一極滞留

地方はなぜこんなに「ボロボロ」になってしまったのか 日本が手遅れになる前に〜これからの地域再生(1)で知った。

このように地域で急速に高齢化が進む要因の1つが東京一極滞留と言われる現象です。戦後3回目の人口の東京一極集中期を迎えていますが、これまでと大きく違うのは、人口の転入超過幅の拡大をもたらしているのが、東京圏への転入者の増加ではなく、東京圏から地方への転出者、特に20代後半から30代前半の年齢層の転出者の減少が主要因となっているということです。

この言葉は誰がいつ頃言い出したものだろうか? ざっと検索してみたところ、2009年12月に開かれた研究会でこの言葉を使っていることがわかった。

2000年以降顕著な傾向が見られる「東京一極集中期」だが、高度経済成長期、バブル期に次ぐ戦後第3番目の「東京一極集中期」と言われている。今回の特徴は、「戻ろうと思っても田舎に戻れない」ということにあり、むしろ「東京一極滞留」と言う方が正確。

これは「ゲストスピーカー報告要旨」と書かれており、具体的に誰の発言だったのかはわからないが、別の資料から推測することができる。

その点で言えば、東京一極集中という認識は間違いであって、これも私の造語ですが、東京圏一極「滞留」だろう。つまり、戻ろうと思っても戻れないという現象が起こっているということで、実態認識を正しくするべきだと思います。もちろん最新統計の2009年では、これはさすがにこれだけの不況になりますと、転出もやや上向き、転入も減少という、これもまた新しい現象ですが、それでも全体的には東京圏一極滞留だろうと思っています。

というわけで、「東京一極滞留」という言葉を作ったのは、小田切徳美氏だと考えてよさそうだ。
「東京一極滞留」が「限界集落」「逆都市化」「ファスト風土」などと肩を並べるキーワードに成長(?)するかどうか注視したいと思う。
来月には2010年国勢調査の基本集計結果のうち人口等基本集計(人口の男女・年齢・配偶関係,世帯の構成・住居の状態)に関する全国データが公表される予定になっている。また、来年1月には移動人口の男女・年齢等集計(人口の転出入状況)の結果も公表されるはずだ。これもまた注視したい。